京セラ デジタル写真の印画速度と印画品質の向上に貢献、サーマルプリントヘッド用保護膜の開発
2012-02-06
■新保護膜「KC-91」
このたび開発した「KC-91」は、保護膜の材料や成膜条件の改良に加え、独自の評価技術により、印加エネルギーの差による摩擦抵抗の差を当社従来品比で約50%低減※1することに成功しました。これにより、従来品の約20%増※1の印加エネルギーを加えてもしわの発生を抑えることができます。
また、インクリボンとの摩擦抵抗の絶対値を最大約30%低減※1。さらに、摩擦により発生するカス(インクやインクリボンの背面コート剤などが摩耗して発生するこげつき)の付着防止性能を約6倍※1に高めたことで、印画速度と印画品質の向上に貢献します。
■開発の背景
近年、高画質のデジタルカメラやスマートフォンなどの普及により、気軽にデジタル写真を撮影印刷し、写真を楽しむ人が増えており、家電量販店などでは、簡単に写真を印刷できるセルフ型プリント機器の設置が進んでいます。中でも、印画品質が高く、小型で設置場所を選ばない、昇華型プリンターが多く採用されています。
昇華型プリンターは、サーマル方式の一種で、インクリボンにサーマルプリントヘッド(以下、ヘッド)を接触させ、ヘッドの熱でインクを昇華させて受像紙に画像を描きます。色の濃淡は、加える熱(=印加エネルギー)の量で調整しますが、印加エネルギーの差によって生じる摩擦抵抗の差が原因でインクリボンにしわが発生し、印画の速度や品質に影響を及ぼす要因となっていました。また、印加エネルギーが大きくなるほど、この摩擦抵抗の差が大きくなります。
より高品質な写真をより速く印刷できる機器が求められる中、当社では、この摩擦抵抗の差によるしわの発生を抑え、印画速度や印画品質の向上に貢献する新たな保護膜の開発を進めてまいりました。
サーマルプリントヘッドの売上で世界シェアNo.1※2の京セラは、今後も多様化するお客様のニーズにお応えし、人々の暮らしに役立つ製品を開発してまいります。